気分障害とは何か -うつ病と双極性障害について |
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| 気分障害とは何か -うつ病と双極性障害について
気分障害とは、文字通り気分が沈んだり、「ハイ」になったりする病気です。 以前は感情障害と呼ばれていましたが、泣いたり笑ったりする「感情」の病気というよりも、もっと長く続く身体全体の調子の病気という意味で、気分障害と呼ぶようになりました。 病気がひどい時に、一時的に妄想や幻聴などの精神病症状がでることもありますが、いわゆる精神病には含まれません。
気分障害には、大きく分けて2つの病気があります。1つはうつ病、もう1つが双極性障害(躁うつ病)です。
(注: その他に、気分変調症、気分循環症、抑うつ気分を伴う適応障害、器質性気分障害、内科疾患に伴う気分障害など色々ありますが、ここでは代表的な2つのみについて解説します。)
うつ病
うつ病は、ストレスにさらされれば誰でもなる可能性がある、という意味で、よく「心の風邪ひきのようなもの」と言われます。 実際は、風邪ひきよりはもう少し重い病気と考えた方が良いでしょう。 軽くてインフルエンザ、重ければ肺炎くらいのイメージです。 放置すれば命にかかわることもありますが、きちんと治療すればほとんどの場合すっかり良くなります。
悲しいことがあったり、大きな失敗をしたときなどは、誰でも食欲がなくなったり眠れなくなったりしますが、うつ病はこれがひどくなって、そのまま治らなくなってしまった状態です。
どの位ひどければ病気と呼ぶのか、一概には言えませんが、「1日中続き、どんなにいいことがあっても改善しないような嫌な気分(抑うつ気分)」
または「それまで興味のもてたどんなことにも興味がなくなった状態(興味喪失)」のうちの少なくともどちらかがあって、5つ以上の症状が2週間以上続いた時に、うつ病と診断することになっています。
双極性障害
うつ状態と躁状態が出現する病気です。 躁状態だけの人も、いずれうつ状態が出てくることが多いので、双極性障害とほぼ同じ病気と考えて構いません。 双極性障害は、100人に1人位しかかからない病気で、誰でもなりうる「うつ病」とはだいぶ違います。 いったん治っても、放っておくとほとんどの人が数年以内に再発するので、生涯にわたる予防療法が必要になります。
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Aug.12.2013(Mon)07:20 | 病気との闘い | Admin
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