鬱病戦争  鬱病吹っ飛べ~!!  
 
鬱病の日々の出来事について語ります。 (Камень снегグループ)
 



治療

うつ病

 うつ病の経過は人によってさまざまです。
一生に一度きりで2度とならない人もいるし、何度も繰り返す人もいます。途中から躁状態がでてきて双極性障害になる人もいます。

双極性障害

 双極性障害では最初のうちは、ストレスでうつ状態になることが数年に1回あるという程度ですが、次第に回数が増え、ついには特にストレスがなくても1年に4回以上病気を繰り返す状態(ラピッドサイクリング)になってしまいます。

 双極性障害には予防薬があるので、これをしっかりのめばたいてい再発は防げるか再発しても軽くすみます。しかし、一生薬を飲むのは並大抵のことではなく、ほとんどの場合薬をやめてしまい、再発します。
躁状態、うつ状態はいずれ治りますから、自殺さえしなければ、それ自体で命を落とすことはありません。
しかし、躁状態、うつ状態を繰り返したまま治療もせず放っておくと、離婚、失職など、社会的には相当のハンディキャップを背負うことになってしまいます。

6 治療

うつ病

 内科で異常ないと言われたが、やはり具合が悪い場合は、うつ病を考える必要があります。
周囲の人が特に心配した方がよいのは、重症のうつ状態で本人が病気という認識が持てず、どんどん悪くなっている時、うつ病として治療を受けていたが具合が悪くて病院に行けない時、食事ができず栄養不良や脱水状態になりかけている時、死にたいと訴えている時などです。

 うつ病、および双極性障害のうつ状態の治療は、患者さんの苦しみを改善し、できる限り早く症状をとることに加え、自殺予防が何より大切です。
うつ病で自殺して亡くなる人は、日本でおそらく年間1万人以上いると思われ、交通事故の死亡者より多いと考えられます。
自殺予防の第1歩は、希死念慮の有無とその強さを把握することです。
希死念慮があるとわかったら、自殺は決してしない、と約束してもらいます。
自殺しないと約束できない人は重症ですから、入院の必要があります。
入院しても安全が確保できない場合は、「修正電気けいれん療法(mECT)」という、自殺念慮に対して即効性のある治療法もあります。

 うつ病の人には、これが病気であり、休養を取って服薬すれば必ず治ること、治るまで重大な決定をしないこと、治るまでには一進一退があることを説明します。
うつ状態にある人は、いくら頑張ろうとしても気力がついてこないため、自信をなくしています。
周囲は激励したりせず、やさしく支えることが大切です。 また、うつ病の患者さんとかかわる時は、患者さんが元来しっかりした人であったことを忘れてはいけません。
うつ病の患者さんは、いかにも自信がなさそうに見え、自分は何もできない人間だと強く訴えますが、実際は能力もあり、人に信頼され、きちんと仕事をしてきた人だ、ということを忘れずに接するようにしないと、患者さんも治る目標を見失ってしまいます。

 うつ病の患者さんに絶対してはならないのが、「気の持ちようなのだから、薬にばかり頼っていないで自分で頑張って何とかしなさい」といった励まし方です。
精神科にかかることを名誉と思う人はいませんし、薬をのみたい人もいません。
それを我慢して薬を飲んでいるのに、周囲の人にこのように言われるほどつらいことはないのです。

 うつ病の治療には抗うつ薬を使いますが、これは効き目が出るのに1~2週間かかり、副作用(口の渇き、尿が出にくくなる、目がかすむなど)が強いという特徴があり、使い方の難しい薬です。
しかし、その強い副作用でも、うつ病を経験した人に聞くと、「うつ病の途方もない苦しみよりはずっとましだ」と言います。

 抗うつ薬が効かないからといって、うつ病でないとは言えないし、簡単に治療をあきらめては行けません。
最終的にはmECTを使えば、ほとんどすべての患者さんが治ります。難治性のうつ病に見える人は、ほとんどの場合、治療が不十分なだけなのです。



2013年8月12日(月)07:24 | 病気との闘い | 管理

この記事へのコメント投稿はできない設定になっています
コメントはありません。


(1/1ページ)